第7回講義概要「女性の社会進出」
- ○ 開催日時
- 2019年5月29日(水)15:00~16:30
- ○ 開催会場
- 大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ
大部 桂一・曽根 直子(日本生活協同組合連合会 政策企画室)
「女性の社会進出」
概要
第7回講義の講師は、日本生活協同組合連合会(日本生協連)の大部さんと曽根さんです。大部さんには、働く女性をめぐる現状や女性の社会進出を後押しする諸施策、生協が男女共同参画を推進する上での視点や実際の取り組みなどについて説明いただきました。二児の母である曽根さんには、ご自身のキャリアをふり返って実際に感じた(感じている)ことなどを、率直にお話しいただきました。
受講生の受けとめ
学生たちが今回の講義後に提出したレポートの一部を、抜粋して紹介します。
Q 生活協同組合(団体)について興味や関心を持ちましたか?
Aさん
女性の社会進出という自分に身近なところであり、今就職活動をしていく中でとても重視している部分でもあるため、女性の活躍を推進している生活協同組合の活動にとても興味を持ちました。
Bさん
生活協同組合は「女性の社会進出」にどのように関わってくるのか、またどのような内容かはまったく見当が最初はあまりつきませんでしたが、お話しを聞いてワーク・ライフ・バランスの推進や保育所の開設など、女性のために取り組んでいるということで関心が高まりました。
Cさん
料理時間の短縮の商品を作ることは、忙しい女性にとってはとても助かることだと思うので、とても関心を持った。
Q この講義のポイントは、どこにあったと思いますか?
Dさん
女性の活躍を推進していくことはもちろん大事ですが、男性の環境を変えていくことも重要だと感じました。女性は周りの理解があり早退等も出来るが、男性であれば働くのは当たり前という認識があり難しい状況だと感じました。数多くの制度を整備しても現場で利用できる環境がもっと増えることが大事だと思いました。また途中で仕事を辞めて次の仕事に就くことへのもう少し多様性をもって、多くの受け皿をつくっていければ良いと思います。
Eさん
この講義のポイントは昔よりも女性が働きやすい職場になった、というところだと私は思いました。えるぼしやくるみんなどのマークを作って女性が働きやすい会社がわかりやすくなっていたり、サイトを見れば企業で働いている女性の状況を知ることができるというのは、働きたいと思っている女性にとってはとても助けになるものだと思うし、この企業でなら働こうと思える女性も増えるのではないかと思いました。制度だけでなく周りの言動でも女性の働きやすさが変わってくるというところも、この講義のポイントだと思いました。
Fさん
「女性の社会進出」は女性だけでなく男性にも深く関わる問題であるという部分がポイントであったと思います。曽根さんの実体験を基に、女性の働き方に関する問題をお話ししていただきましたが、本当の意味で女性の社会進出を目指すためには、夫や上司、社会の理解がまだまだ足りないということがわかりました。家事や育児は女性の仕事という考えをやめ、家族で協力するべきであり、そのためには男性の子育て参加のための制度の充実と、社員とコミュニケーションをとり、お互いに助け合う必要があるということがわかりました。
Q この講義や生活協同組合(団体)に対する意見・感想はありますか?
Gさん
子どもを産んだ後も仕事を続ける人が多い現代の女性にとって、この生協の取り組みはとても有難いものだと思った。もし自分自身が子供をかかえる母だとしたら、仕事と家庭のバランスを取るのはとても難しいと思う。そんな時に時短・休暇制度や、女性職員の定着・育成などの取り組みがあったらすごく嬉しい。そして、自身のゼミ活動で働く女性の食生活について調べたことがあり、仕事帰りに料理をするのが面倒くさいという実際の声を聞いたので、生協が行っているコープなどのサービスは、これからの社会にとって、とても役立つものになっていくと思う。もっと女性が働きやすい社会になってほしいと思う。
Hさん
曽根さんのお話から、職場やその職場内の部署によっても育児をしている人への対応があまりに違うことに驚いた。特に複数人子どもがいる親は大変なんだなと感じた。職場の人達の理解がないと仕事を続けたり、2人目以降を生むことも難しい。少子高齢化社会で共働きが増える中、育児を行う人、特に負担の大きい女性のための制度やシステムをもっと改善していかなければならないのだと再認識できた。
Iさん
業界や業種によって雰囲気が違うことがわかりました。また、コミュニケーションの大切さは働きやすい環境につながると感じました。女性が活躍をしていくためには、周りの理解であったり、制度作りによってとても変化するものだと思いました。制度があっても使えない、女性は家庭で男性は仕事という意識、まだまだ課題が多いです。社会全体で取り組むべきだと感じました。また、意識や考え方、アンコンシャスバイアスを変化させ続けるといったことも重要だと感じました。