第5回講義概要「女性の社会進出」
- ○ 開催日時
- 2017年5月17日(水)15:00~16:30
- ○ 開催会場
- 大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ
久保 典子(日本生活協同組合連合会 総合運営本部政策企画部担当)
「女性の社会進出」
概要
第5回講義は日本生協連政策企画部の久保さん。女性の社会進出について講義していただきました。女性が働きやすい社会は男性にとっても働きやすい社会になるということ。女性が仕事を辞めざるを得ない事情は何か?それに対して生協や社会はどのような取り組みをしているのか?さらに就職活動中の学生にとっては将来のキャリアアップまで意識できる企業かどうかを見定める重要なポイントになったことでしょう。
はじめに「女性」を取り巻く歴史を振り返りました。女性に参政権が付与されたのは今から約72年前。そんな昔の話ではありません。西暦の末尾をみると、実に「5の倍数の年」がポイントになっています!第1次世界大戦後(1918年~)、日本でも女性に参政権を求める運動が活発になりますが、ようやく認められたのが第2次世界大戦後でした。
1945年女性参政権付与|1975年国際女性年/1979年女性差別撤廃条約|1985年女性差別撤廃条約を批准|1985年男女雇用機会均等法|1995年第4回世界女性会議|2015年女性活躍推進法
働く女性を取り巻く現状は「M字カーブ」に表れています。女性の世代ごとの労働力率をグラフ化すると、結婚・出産期に当たる年代で一旦低下し、育児が落ち着いた時期に再び上昇するのでM字になります。近年、ゆるやかになってはいますが仕事を辞める女性はまだまだ多いのです。
続いて、女性が辞めざるを得ない状況に対して、生協が事業や社会活動で行っている様々な事例が紹介されました。子どもを産んで育てていても働き続けられる。自分が病気になって(回復して)も働き続けられる。家族が介護状態になっても働き続けられる。家族の都合で引っ越しせざるを得なくても働き続けられる。さらに将来のキャリアを意識できる。
次に、各企業が公表している「女性活躍推進計画」をインターネットで検索しました。データ検索の仕方、見るうえでの注意点を解説しながら、企業HPの検索窓で「女性」を検索しました。また「女性の活躍推進企業データベース」(厚労省)、就職四季報女子版(東洋経済新報社)などなどが紹介されました。
最後に、女性だけではなく、性的少数者、障がい者、外国籍、高齢者、いろんな人たちがいるからこそ社会が回る。自分がどんな人生を歩みたいのか、何を大切にしたいのか。各自考えてみてくださいと講義が結ばれました。
受講生のレポートより