- ○ 開催日時
- 2015年7月15日(水) 15:00~16:30
- ○ 開催会場
- 大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ
若松 恵子(生活クラブ生協)
「子育て支援」
概要
第13回生協社会論は、生活クラブ生協の若松恵子さんが「子育て支援」をテーマに講義しました。首都圏などでは、女性の社会進出に伴い、待機児童の増加が大きな問題になっています。また、地域の関係が薄れ、地域で子供を育てていくことがむずかしくなっています。あと、5年もすれば、受講生も結婚や出産の年齢に差しかかります。若松さんの話をどう受け止めたでしょうか?
文学部日本文学科4年のMYさんは、次のように今回の講義の内容と感想をまとめてくれました。
今回の講義は「子育て支援」についての話でした。
講義のはじめに「もし、あなたが保育園を経営するとしたら、どんな保育園を創りたいか」ということについて考えた。0歳児から5歳児までの定員はどのくらいにするか、園の名前はどうするか、なぜその名前にしたのかを受講者それぞれで考えたその結果、合計20人以下の少人数の保育園や100人近くの保育園など、受講者により様々であった。
これから私たち若者が親になる頃の社会は、少子高齢化が進み、子育てが不安で難しい社会になるとされる。待機児童が増加し、保育園が迷惑施設といわれてしまう問題もある。現代では近所とのつながりがあまり多くはないため、子どもが大勢集まって遊ぶことや多世代との交流が少ない。そのため気軽に子どもを近所に預けることも難しく、声がうるさいなどと苦情を言われてしまうこともある。
そこで地域でこれまでいろいろな活動をしてきた協同組合として、生活クラブは多様な人の中で育ち、子育てに喜びや楽しみが感じられる地域・社会をつくるために様々な取り組みをしている。「生活クラブ保育園ぽむ」と「子育て広場ぶらんこ」は地域で協力し子育てができるようになるための取り組みの一つである。保育園は野菜の収穫の体験、料理体験、人形劇・読み聞かせ、保育士の手作りのおもちゃなどから、豊かな感性を育める環境を作っている。保育園に子供を預けていない地域の親が安心して子育てができるようにするための活動も行っている。在宅で子育てする人の支援や、親同士の仲間づくりを支え、子育ての悩みを相談できるようにしている。また子育ての経験があるひとのために、保育園を地域の働き場としている。このように保育園を中心とし、地域のつながりを広げて子育てを楽しめるような社会を目指している。
保育園は子どもを預ける場所であるだけではなく、地域に子育ての専門家集団がいることで、地域の子育てを支援する機能があることを初めて知って、心強く感じた。