- ○ 開催日時
- 2015年6月24日(水) 15:00~16:30
- ○ 開催会場
- 大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ
磯部 浩一(適格消費者団体 消費者機構日本)
「消費者力を高める」
概要
第10回知の市場「生協社会論」は、適格消費者団体、消費者機構日本専務理事の磯辺浩一さんが、消費者問題をテーマに講義した。最近は、高齢者の消費者被害が目立っているが、情報機器の発達に伴い、従来なかった様々な消費者問題が現れてきており、大学生など若者がトラブルに遭うことも少なくない。磯辺さんは、「消費者力」を高め、能動的な消費者になることが、私たちの暮らしをよりよくすることにつながると強調した。
この講義を学生たちはどう受け止めたか、今回は日本文学科4年のRTさんが下記のように講義内容の報告とコメントを書いてくれた。
今回の講義は「消費者力を高める~消費者問題と生協~」についてのお話でした。
高度成長期以降、生協は事業者としてさまざまな消費者問題に取り組んできた。
しかし、消費生活相談件数は2005年度から減少していたものの、2013年度には9年ぶりに増加し、2014年度も前年度を上回った。その主な要因は、情報化が進む中で幅広い年齢層で情報通信に関するトラブルが増加したことや、高齢社会化に伴い高齢者に関する消費生活相談が増加傾向にあることが考えられる。
こうしたなか、21世紀型の消費者政策は、従来の消費者保護から自立へ、事前規制から事後チェックへと変わり、消費者の権利を守るため行政や事業者の責務・役割が明確になった。同時に、私たち消費者も「消費者力」を高め、自衛していくことが求められた。「消費者の8つの権利」や「消費者の5つの責任」を理解し、情報の収集・情報の他者への提供、積極的な意見の表明などの自主的な活動に努め、自分たちの消費生活の安定・向上を図ることが大切である。消費者・事業者側ともに意識を変えることで、互いにとって安全で健全な消費活動を行うことができる。
投資用DVDの勧誘についての警告などは、大学側からも受けていましたし、だから「まさか自分が引っ掛かるわけがないだろう」と言った、怠慢な意識が正直ありました。しかし、今回の講義を聞いてそういった意識を改めなければならないと思いました。テレビや新聞などでも、消費者問題に関する報道が後を絶ちません。自分もいつそういった問題に遭うかわかりませんし、そういった緩んだ意識が消費者問題を招くのかもしれません。今日の講義で学んだことを胸に、消費者としての意識を高め、健全な消費活動を行っていきたいと思います。