知の市場

○ 開催日時
2014年12月2日(火) 14:00~15:30
○ 開催会場
プラザエフ5階 会議室
講師とテーマ

 森 芙紗子氏(東京都生協連 福祉政策担当)
 「福祉のまちづくり」

概要

 第8回「生協社会論」は、東京都生協連・福祉政策担当の森芙紗子さんが、「福祉のまちづくり」をテーマに、生協の枠を超えて、ひとりぼっちにしない街づくりのために行ってきたこれまでの実践について講演した。

 医療生協の看護師出身だという森さんは、高齢者の看護体験に触れながら、急速に進む高齢社会の問題を解決するためには、地域で受け入れられるまちづくりの大切さを痛感した。そのために、地域の購買生協や医療生協の枠を超え、それぞれ個々に行っている交流を面でとらえる継続的な協同によるまちづくりを目指した。

 たとえば、杉並区を面でとらえると、各生協の配送車が一日139台、区内を走っていることがわかり、これを活用した見守り活動を始め、行政が行っている見守りシステムに参加した。ほかにも、行政、社会福祉協議会との協同で認知症サポーターの養成講座を開くなど、杉並、練馬、北の三つのモデル地域では活動の幅が広がっている。こうした地域の中で参加者が合意した実践を、他の区にも提案しているところだそうだ。

 また、建て替えを始めた新しい東京都生協連の会館も紹介、介護サービス付き高齢者向け住宅、店舗などのほか、地域の交流スペースを設けるなど社会貢献・地域貢献できる建設計画を進めているとの説明があった。