刊行物情報

生活協同組合研究 2022年6月号 Vol.557

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水産物と水産業について

 今回の特集は、2015年7月号「水産物の消費をめぐる動き」以来の特集テーマとなる。7年前のときには、魚離れの実相、ファストフィッシュをどうとらえるか、食品スーパーだから出来る『魚で食育』、海外と日本の水産物の消費と将来、日本一の魚屋を目指す鮮魚専門チェーンストア、京都生協の「かもめボックス」の変遷、魚介料理と日本酒およびブドウ酒との相性、などを扱ったものであった。

 さて、今回もこの分野の主だった論客に執筆をいただくことができた。
 基調として、八木信行氏からは、水産物とその市場のさまざまな独特の特性を示しつつ流通側の課題についても論じていただいている。
 前回もご執筆いただいた佐野雅昭氏には、食糧問題解決における水産資源の可能性から水産環境認証制度を軸として論及いただいている。
 山下東子氏からは、一段と魚離れの進む日本の状況とその原因の諸要素について、そしてこの低落を止めるための提案がなされている。
 濱田武士氏からは、生協と同じ協同組合でありながら異なるところも多い漁業協同組合の歴史や特質、再編などの状況を示していただいた。
 佐々木貴文氏には、水産業における就業実態や漁船漁業の賃金雇用、国際環境、人権などについての論点から課題を提起していただいている。
 最後に、インタビューとして、山形市内の共立社店舗しろにし店にお邪魔して4氏から伺った。いわば元気の出るお話の掲載となったと思う。

 本特集のさまざまに提示された論点が、水産物と水産業のよりよい理解につながる一助となることを期待するものである。

(鈴木 岳)

主な執筆者:八木信行、佐野雅昭、山下東子、濱田武士、佐々木貴文、本間祐輔、讃岐 桂、齊藤健一、星川 達

目次

巻頭言
ドイツの山がフランスの山を侮辱する?─どうして戦争は起こるのか─(山部俊文)
特集 水産物と水産業について
水産物の特性と流通消費の課題(八木信行)
水産認証制度の意義と現実そして課題(佐野雅昭)
魚離れのすすむ日本の消費者と展望(山下東子)
漁業協同組合の存在意義と課題(濱田武士)
働く場としての水産業の現状と課題(佐々木貴文)
生協共立社くらしのセンターコープしろにし店と「庄内海丸」の展開
(本間祐輔・讃岐 桂・齊藤健一・星川 達(聞き手:鈴木 岳))
国際協同組合運動史(第3回)
国際協同組合同盟(ICA)第1回ロンドン大会─その2─(鈴木 岳)
本誌特集を読んで(2022・4)
(小林幸治・多賀俊二)
新刊紹介
禿あや美『雇用形態間格差の制度分析』(中村由香)
藤井敦史編『社会的連帯経済』(三浦一浩)
研究所日誌
公開研究会  協同組合原則改定の議論をふりかえる(7/15)
生協総研賞「第20回助成事業」の応募要領
アジア生協協力基金活動報告会(8/26)