刊行物情報

生活協同組合研究 2021年7月号 Vol.546

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新型コロナウイルス感染拡大前後の食生活の変化

 本号は、オンライン公開研究会として公表された以下の諸報告について、このたびの特集テーマにのっとってそれぞれの演者に再構成をお願いし、及び可能な範囲で更新をいただいた内容である。

 この特集にかかわる当該の公開研究会は2つあった。そのひとつは、本年2月26日の公開研究会「新型コロナウイルス感染拡大前後の生協利用の変化」での報告より、宮﨑達郎「変わりつつある生協の組合員像」、中村由香「既存/新規利用者の生協の利用継続意向の分析」である。新型コロナウイルス感染拡大前後で、人々の生協利用がどう変化したのかを明らかにすること、COVID-19禍のなか、供給高が大幅に増加した生協の宅配事業に注目し、利用者の特性や利用実態の把握を眼目としたものである。

 もうひとつは、2020年12月8日に開催した公開研究会「感染予防体制下での食生活動向―家計と購買データをみる」であり、川崎正隆氏(コープさっぽろ店舗本部マーケティング部長)「コロナ下における組合員の生活変化について」、重川純子氏(埼玉大学教授)「家計調査からみる食動向」からであった。COVID-19禍で人々の食生活がどのように変化したのか、組合員の意識や指向がどのように流動したのか、を提示していただいたものである。

 それぞれの公開研究会とも、昨年からの極めて特異な状況下だけに関心は高く、オンラインという入りやすさもあって、参加された方が大きく増えた。かつ閉会後の感想・所見も多く記されていたことを付言しておきたい。今回、改めて活字に落とし込むことで、一層の気づきがあろうかと思う。お読み取りいただければ幸いである。

(鈴木 岳)

主な執筆者:宮﨑達郎、中村由香、川崎正隆、重川純子

目次

巻頭言
巣ごもり生活と「孤食」と「共食」(天野恵美子)
特集 新型コロナウイルス感染拡大前後の食生活の変化
変わりつつある生協の組合員像──コロナで加速する変化──(宮﨑達郎)
生協宅配の利用者の利用満足度と利用継続意向──「生協・コープの利用に関するアンケート調査」の結果から──(中村由香)
新型コロナウイルス感染下における組合員の生活変化について(川崎正隆)
「家計調査」からみるCOVID-19感染拡大下での食動向(重川純子)
研究と調査
学校給食の今日的意義と地場食材利用(山田浩子)
本誌特集を読んで(2021・5)
(福地庸之・川口啓明)
新刊案内
パルシステム東京創立50周年記念文集『つなぐ想い ~いま,のこしたい物語~』(鈴木 岳)
研究所日誌
生協総研賞「第19回助成事業」の応募要領(抄)
第30回全国研究集会(11月2日)開催予告
公開研究会「『消費生活協同組合の日』の登録を記念して」(7/30)
公開研究会健康でありたいという願いによりそって」(8/27)