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刊行物情報

生活協同組合研究 2021年2月号 Vol.541

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認知症高齢者の生活支援──資産管理をめぐる課題と支援体制──

 日本は世界でもトップクラスの長寿社会となり、人生100年時代が来たと言われるようになった。長寿は喜ばしいことだが、加齢に伴う認知機能の低下にどのように対応するか、人々の共通の課題となってきた。60歳以上の男女を対象にした調査では、「自分や家族の健康や病気」と「生活資金の確保」が老後の2大不安としてあげられている。厚生労働省によると、認知症患者は2030年に800万人を超えると推計され、その金融資産は100兆~200兆円になると見込まれている。

 本号では「認知症高齢者の生活支援」をテーマに、加齢に伴う認知機能の低下、高齢者の資産管理をめぐる問題、認知症の人の支援体制に焦点を当て、論稿を特集した。

 駒村氏には、加齢によって認知機能はどのように変化するのか、認知機能の低下が経済活動に及ぼす影響、そして超高齢社会にふさわしい社会経済のあり方について論じていただいた。

 現在の認知症支援においては、本人らしさの反映が重視され、直接的な生活支援だけでなく意思決定支援が注目を集めている。樋山・成本氏は、認知機能の低下に応じた丁寧な意思決定支援が必要であること、金融機関をはじめ地域での見守り体制の構築の重要性を提起している。

 上山氏には、今後の成年後見制度の重要な担い手として期待されている市民後見人について、それが生まれてきた背景、市民後見の仕組みと概要、および今後地域で活用されていくための基盤などについて論じていただいた。

 高齢期の認知機能低下に関連した金融サービスは、大きく三つの制度的枠組み(任意代理、成年後見制度、信託制度)がある。八谷氏には、三つの制度の比較を行い、最近注目を集めている民事信託(信託制度の一つ)について、その特徴、利点や留意点などを詳しく紹介いただいた。

 吉原氏には、協同金融機関である信用金庫が行っている高齢者向け金融サポートサービスを、また福祉クラブ生協には同生協が行っている成年後見サポート事業を紹介いただいた。どちらも共通しているのは、被後見人とその家族の立場に立ち、財産管理にとどまらず生活の様々な要望を受け止め支援サービスを行っていること、また地域のネットワークの中で地域に根ざした取り組みを行っていることだ。特に2008年から始まった福祉クラブ生協の成年後見サポート事業が、他の地域においても生協を中心に市民の活動として広がっていくことを期待したい。この点については、書評で取り上げた税所真也著『成年後見の社会学』が参考になるので、あわせて紹介しておきたい。

(小塚和行)

主な執筆者:駒村康平、樋山雅美、成本 迅、上山 泰、八谷博喜、吉原 毅、五十嵐恭子、仙田みどり、井上文栄、佐々木肇

目次

巻頭言
就職氷河期世代から新型コロナ禍世代へ(宮本みち子)
特集 認知症高齢者の生活支援──資産管理をめぐる課題と支援体制──
長寿社会における認知機能低下と金融ジェロントロジーの可能性(駒村康平)
認知症の人の意思決定能力とサポート体制(樋山雅美・成本 迅)
成年後見制度の利用促進における市民後見の意義(上山 泰)
高齢期の認知機能低下に関連した金融サービス(八谷博喜)
協同組織企業である信用金庫の高齢者福祉(吉原 毅)
老後の生活をサポートします。――福祉クラブ生協の成年後見サポート──(五十嵐恭子・仙田みどり・井上文栄・佐々木肇)
新型コロナウイルスへの各国生協の対応⑧
シンガポールのCOVID-19とフェアプライス生協(鈴木 岳)
本誌特集を読んで(2020・11)
(當具伸一・阿部文彦)
書評
税所真也著『成年後見の社会学』(大貫正男)
新刊紹介
高橋均著『競争か連帯か―協同組合と労働組合の歴史と可能性』(鈴木 岳)
研究所日誌
公開研究会「感染予防体制下での子どもの貧困」(2/12)
公開研究会「新型コロナウイルス感染拡大前後の生協利用の変化」(2/26)
公開研究会「生協総研賞第17回助成事業論文報告会」(3/5)
第13回生協総研賞「表彰事業」候補作品推薦のお願い