刊行物

生協総研レポートNo.98 社会的連帯経済研究会(1)

 社会的連帯経済研究会は、主にフランス、イタリア、スペイン、ポルトガルや韓国、中南米、アフリカ諸国などで広範に展開する「社会的連帯経済」(英語ではSocial and Solidarity Economy, 略称SSE。フランス語ではEconomie Sociale et Solidaire, スペイン語ではEconomía Social y Solidaria、略称はどちらもESS)を研究テーマとして2022年度から開始されました。ここには、このテーマに関わる優れた研究をそれぞれの立場から蓄積されてこられた一線級の研究者を集結いただくことができました。

 ところで、2013 年に韓国のソウルで設立されたGSEF(Global Social Economy Forum)の大会は、以降も、ソウル、モントリオール、ケベック、メキシコシティで開催され、今では国際協同組合同盟(ICA)の会長も参加するようになりました。2021年12月のソウルICA 大会ではESSの総合セッションが開催されるなど、協同組合との親和性も増しております。ただし、これについての認識は日本ではまだ低い状況かもしれません。ただ、近年の社会経済問題の深刻さや枠組みをめぐる議論が現れるなか、ESS の注目度が増しているように思います。枠組みや歴史から、世界での展開、そして日本における可能性について研究会で確認するとともに、生協や協同組合界を中心に成果を示すものです。

 この発信としての第一弾の中間報告たる本レポートでは、富沢、丸山、石塚という重鎮各氏から、それぞれの専門分野から明快に記していただいたものです。どうぞお読み取り下さい。

主な目次

刊行にあたって

  1. 社会的連帯経済とはなにか――協同組合運動の新理念(富沢 賢治)
  2. 社会的連帯経済の世界的ネットワークGSEF(丸山 茂樹)
  3. バスク協同組合法前文の要点と社会的経済(石塚 秀雄)

お申込み・お問合せ

公益財団法人生協総合研究所(茂木、鷲見 鈴木)

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