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【新刊のご案内】改訂新版『生協の歴史から戦争と平和を学ぶ』(齋藤嘉璋著)

改訂新版『生協の歴史から戦争と平和を学ぶ』(齋藤嘉璋著)

 アジア・太平洋戦争の敗戦の後、「平和憲法」のもとで、戦後日本は平和国家としての歩みを始めました。そして、日本生協連は、創立宣言で「平和とよりよい生活のために」をスローガンとし、「平和」が重要なテーマのひとつとなりました。
 このブックレットの旧版が発刊された2016年は、「平和な戦後日本」が姿を変えようとする時期でした。集団的自衛権容認の閣議決定、そして安保法制に至る一連の動きは、日本の安全保障政策を大きく変えるものであり、多くの市民が平和を自分のこととして考える機会ともなりました。そのような中発刊された旧版は、全国生協の役職員・組合員に、生協の平和の取り組みについて考える機会を提供し、頒布部数は7,000部を超えるまでに至っています。
 残念ながら2022年のロシアによるウクライナ侵攻や2023年のイスラエルによるガザ地区への侵攻など、世界の平和をめぐる情勢は近年、ますます悪化しています。私たち一人ひとりが平和について考えることや、生協の平和活動はとても大切です。
 このブックレットが先人たちの戦争に翻弄され、だからこそ戦後平和を希求した生協の歴史について学ぶことを通じて、平和について考える機会となれば幸いです。

2024年5月25日発行 A5判72ページ
頒布価格:500円(税込)
発行:公益財団法人生協総合研究所

目次

<改訂新版>の発刊にあたって
はじめに―戦争も核もない未来のために
第1部 戦前・戦中の生協の歴史
  1. 日本の生協の創成期
    ・ 早かった生協の誕生
    ・ 日清戦争―労働者生協の誕生と解散
    ・ 日露戦争―広がった生協
  2. “新興消費組合”の誕生と発展
    1. (1) 家庭購買組合など市民生協の特徴
    2. (2) 労働者生協と関消連、東京学消
    3. (3) 組合員活動、家庭会・婦人部活動の特徴
  3. 満州事変から日中戦争へ
    1. (1) 思想的政治的弾圧強まる
    2. (2) 関消連、東京学消への弾圧強化、解散へ
    3. (3) 賀川豊彦等への思想的政治的弾圧
  4. 日中戦争から太平洋戦争へ
    ―戦時統制の強化と生協
    1. (1) <組織統制>政党も解散、個人の自由はなし
    2. (2) <経済統制>生協事業の自由喪失
      ・ 日中戦争―組織・事業は拡大
      ・ 太平洋戦争―事業の自由も失う
    3. (3) 太平洋戦争と敗戦―生協に壊滅的打撃
      ・ 徴兵、徴用、疎開、空襲
  5. “戦争の時代”と生協
    ・ 内外に多大な犠牲
    ・ 戦争の歴史の直視を
第2部 生協の平和活動の歴史
  1. 廃墟のなかから 生協の再建
    ・ 平和と民主主義をめざして
    ・ 日本生協連の創立「平和とよりよい生活のために」
  2. 原水爆禁止運動の最初
    ・ 生協組合員の取り組み
    ・ 安心できる魚と海を
  3. 生協の反核・平和活動の歴史
    1. (1)日本生協連中心の“反戦・平和”の取り組み
    2. (2)統一原水禁運動への参加
      ・ 運動の統一と広がり
    3. (3)原水禁運動の再分裂―生協独自の取り組み
      ・ 国連から「ピースメッセンジャー」
    4. (4)被爆者援護法と世界法廷運動
  4. 21世紀に入って―脅かされる平和
  5. 生協の平和活動の特徴と課題
    ・ 平和とよりよい生活のために
    ・ 母親の立場から、被爆者とともに
    ・ 世界の人々とともに
<まとめ>今を“戦前”にしないために
特別掲載
生協運動に励まされた原爆被害者としての核兵器廃絶運動   田中熙巳
戦後70年におもう  竹本成徳
あとがき      斎藤嘉璋
頒布価格 :
500円 + 送料実費

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公益財団法人生協総合研究所(茂木夏子・鷲見佐和子)