研究活動

常設研究会 ― 社会的連帯経済研究会 第8回報告 ―

○ 開催日時
2023年9月12日(火)14:00~17:10
○ 開催会場
主婦会館プラザエフ5階会議室(オンライン併用開催)
○ 参 加 者
11名(委員7名、オブザーバー3名、事務局1名)

テーマ・概要

 今回は、田中夏子氏のイタリアの労働者協同組合をめぐる課題、つまり、働く者が主体であるはずの労働者協同組合の葛藤、「社会的排除との闘い」を掲げてきた社会的協同組合の困難、コミュニティの一般利益を、労働者だけでなく市民の主体的関与でどう実現、という3点からの解説がなされた。ついで、「一般(的)利益」について、フランスなどEUの規定、社会的協同組合における規定、コミュニティ協同組合における規定が整理された。そして、協同組合が一般利益を第一の目的として探求するとはどういうことか、という議論が提示された。基本的なイタリアの協同組合の質量の状況や、ワーキング・バイ・アウトと一方で協同組合から株式会社への転換事例、「偽りの協同組合」の跋扈とその対応、同国内の協同組合における「連帯」の独特の意味合いなど、包括的な報告と多面的な意見交換がなされた。最後に、今年度の『生協総研レポート』の進め方と3月1日刊行までの予定を確認した。

 次回開催は、2023年12月4日(月)15:00~の予定。