研究活動

常設研究会 ― 大学生の読書を考える研究会 第2回報告 ―

○ 開催日時
2019年9月25日(水)14:00~17:45
○ 開催会場
プラザエフ5階 会議室
○ 参加者
14名(ゲストスピーカー6名、委員5名、事務局2名)
テーマ
  1. ゲストスピーカーからの報告
  2. 各委員からの問題意識の報告
  3. 公開研究会の開催企画について
報告の要旨
  1. 橋本陽介氏(ちくまプリマー新書編集部)からは、プリマー新書のコンセプト、編集企画での留意していること、中高での副読本としての採用状況などについて報告をいただきました。2005年の創刊した時、第1巻を書いた橋本治氏は「学校を含む人生全体が学ぶ場、子供に知ってもらいたいことをわかりやすく伝える」というコンセプトを語っていました。橋本氏は本を読まない学生よりも「読んでいる学生」に注目してなぜ読んでいるかをもっと掴んだほうがいい、と提起されました。
  2. 星野渉氏(文化通信社専務理事)からは、「書籍業界の現状と書店」と題して報告をいただきました。これまで日本の出版業界を支えてきた取次配本システムが崩壊し、業界全体が大きく変わろうとしています。書店業も海外では配本・委託販売にたよらず独自に仕入れている独立系の書店が増えています。日本もプロの書店員が自分の顧客のニーズを把握した自立した書店が増えていくだろうとのことでした。大学生協の書籍事業には、若者と本の接点、専門書のチャネルとして期待しています。
  3. 辻谷寛太郎氏・鈴木祥介氏(早稲田大学生協ブックセンター)、植田将暉氏・楠瀬千尋氏(早稲田大学学生)からは、早稲田大生協が今年から始めた「早大生のための教養講座Resonance」について、その目的と内容、参加した学生の感想、次年度に向けての課題などを、動画も交えて紹介いただきました。
  4. 最後に、5人の委員からそれぞれのこの間の活動や問題意識などについて報告がありました。
  5. また、10月12日(土)名古屋で開催する「公開研究会」の参加状況と、研究会からの報告について事務局から報告し確認しました。