研究活動

常設研究会 ― 第2次2050研究会 第10回報告 ―

○ 開催日時
2017年11月22日(水)10:00~12:00
○ 開催会場
プラザエフ5階会議室
○ 参加者
9名(委員6名、報告者1名、事務局2名)
テーマ
協議
「テキストマイニングを用いた生協のミッションビジョンの検討」
報告
「地域生協のSWOT分析と新たな事業戦略(案)、2050年の地域生協のミッションとビジョンについて(案)、2050年に向けた地域社会についての協同組合論からの考え方(案)」
報告
「第28回全国研究集会の開催企画(案)」
概要

1.テキストマイニングを用いた生協のミッションビジョンの検討

 近畿大学の玉置准教授より地域生協と流通業のミッション・ビジョンについてテキストマイニングという手法にて比較分析した結果を報告した。報告では「健康や生活の豊かさ」などのめざす内容に大きな違いはないが生協は「組合員の活動や参加等の協同により実現を目指す」といったプロセスに違いが見られることが説明された。また、生協における職員の成長や幸福についての明示の弱さ、経営において挑戦ではなく安定を指向する傾向などが指摘された。その後の論議では「生協は非営利のため経営を前面に出しにくく、経営が厳しい生協も多いため安定が重視される」「職員については組合員と協同で取り組む、組合員に奉仕するというような面が強く、職員の成長ややりがいがあらわれにくいのではないか」といった意見が出された。

2.地域生協のSWOT分析と新たな事業戦略(案)
2050年の地域生協のミッションとビジョンについて(案)
2050年に向けた地域社会についての協同組合論からの考え方(案)

 上記の3つのテーマについていずれも前回の研究会の論議を受けて修正したものを事務局より報告した。「地域生協のSWOT分析と新たな事業戦略」についての論議では「ネット小売りでの個人毎の購買データに基づくおすすめ商品の案内等のイノベーションが進んでいく」「生協の宅配においても組合員一人ひとりの購買データを反映した商品のおすすめについて検討が必要」等の意見が出された。また、「2050年の地域生協のミッションとビジョン」については「ネットコミュニケーションは拡大していくが、地域社会における人と人とのつながりや助け合いはこれまで以上に重要となる。」「生協が人と人との新たなつながり、新しい地域社会づくりを担うことが求められる」等の意見が出された。

3.第28回全国研究集会の開催企画(案)

  • 事務局より2018年度に開催予定第28回全国研究会のテーマ、講演・報告者等などの企画案を報告した。

4.その他

  • 事務局より研究誌1月号に掲載する高島市の「寄りあい処くっつき」の取材記事を紹介した。