常設研究会 ― 生協共済研究会(第16期) 第4回報告 ―
- ○ 開催日時
- 2022年2月21日(月)15:00~17:35
- ○ 開催会場
- プラザエフ5階会議室(オンライン併用)
- ○ 参 加 者
- 36名(委員10名、報告者2名、オブザーバー17名、事務局7名)
テーマ
- 1.研究報告「医療保障における共済・民間保険の可能性」
①報告者:松本勝明(熊本学園大学社会福祉学部 教授)
テーマ「ドイツの民間医療保険」「独仏の比較と日本への提言」
②報告者:松本由美(大分大学福祉健康科学部 准教授)
テーマ「フランスの民間医療保険」 - 2.報告「生協共済研究会の15年間の活動」
報告者:小塚和行(元生協総合研究所研究員)
概要
1.研究報告「医療保障における共済・民間保険の可能性」
- 「ドイツの民間医療保険」
松本勝明氏より「民間医療保険と公的医療保険の関係」「民間医療保険の概要」「代替医療保険と付加医療保険」「企業医療保険」「民間医療保険の被保険者数と契約件数」「公私医療保険間の協力関係」「独仏の公的医療保険と民間医療保険での競争」「医療アクセスの格差と負担の不公平」等が報告された。 - 「フランスの民間医療保険」
松本由美氏より「民間医療保険と公的医療保険の関係」「民間医療保険の給付」「民間医療保険の組織」「責任・連帯契約:民間医療保険を緩やかにコントロールする政策的手段」「保険料の算定における連帯的要素「低所得者に対する補足的医療保障」等が報告された。 - 「独仏の比較と日本への提言」
松本勝明氏より独仏の比較として「公的医療保険と民間医療保険の関係」「公的医療保険と民間医療保険の連携」「医療アクセスの格差」について話がされた。次に日本への提言として「広い範囲の国民に対する保障」「公民の保険者間の連携」「企業・事業主よる従業員のための民間医療保険の契約の検討の必要性」等が報告された。 - 栗本昭委員からの報告へのコメントと質疑
栗本委員より報告に関連しイギリスの公的医療保険へのアクセスについての現状や問題点等がコメントされた。また、「ドイツにおいて日本のように職業別の公的医療保険の統一化の動きはあるのか」「フランスの共済組合が競争激化の中でシェアが低下した要因は何か」「フランスには農業共済があるが現状はどのようになっているのか」等の質問が出され、松本勝明氏、松本由美氏よりご回答いただいた。
2.報告「生協共済研究会の15年間の活動」
- 小塚和行氏より「15年間の概観-生協共済をめぐる環境変化」「研究会がめざしたもの:学際的なアプローチ、共済に関わる役職員の参加、生協共済の枠を超えた人たち参加を呼びかける」「研究会のテーマと成果」「今後の活動課題:理論と実践の交流の堅持、若手研究者の参加拡大、隣接分野・関連分野との交流、海外の協同組合保険や研究組織との交流、生協職員の研究活動の促進」等について報告がされた。
3.事務局報告
- 事務局より「生協共済研究会の2021年度まとめと2020年度活動計画」「公開研究会『生協共済の未来へのチャレンジ』の開催結果」「研究会委員の退任」等について報告した。