研究活動

常設研究会 ― 生協共済研究会(第11期) 第2回報告 ―

○ 開催日時
2016年6月20日(月)15:00~17:30
○ 開催会場
プラザエフ5階 会議室
○ 参加者
22名(委員8名、オブザーバー7名、事務局7名)
テーマ
報告者:
塩入 一男(JA共済連総務部 協同組合連携グループ)
テーマ:
「世界の協同組合保険の概要と、ICMIF(国際協同組合保険連合)」
報告者:
根本 篤司(九州産業大学)、小塚 和行(生協総研)
テーマ:
「スリランカの協同組合保険、タカフル保険の視察報告」
報告者:
岡田 太(日本大学)
テーマ:
「海外の協同組合保険に関する研究について」
概要

1.報告 報告「世界の協同組合保険の概要と、ICMIF(国際協同組合保険連合)」 

  • 世界の協同組合/相互扶助の保険組織の規模と動向、ICMIF会員団体の規模と動向およびICMIFの活動、アジア・太平洋地域での活動などについて、説明いただいた。また、報告者が最近関心を持っている事項として、「Y世代・デジタル」「株式化と相互扶助への再組織化」「資本問題」「中国のミューチャル」「韓国農協の動向」なども報告いただいた。
  • 質疑では、「ミューチュアルの定義、相互会社や相互扶助組織との違い」について発言が多かった。特に、ヨーロッパでのミューチュアルの概念と日本の相互保険会社とは、日本の感覚では全く別という理解だが、ICMIFがまとめている世界の協同組合保険のレポートでは日本の相互会社もカウントされていることから、違和感があるとの意見が出された。ミューチュアルや相互扶助組織に関する国際的な研究があまりされていない、という状況から、当研究会で今後とりあげていくことには意味がある、という指摘も出された。

2.報告「スリランカの協同組合保険、タカフル保険の視察報告」 

 根本先生からは、調査のまとめとして、①スリランカ国内の中小規模の保険会社は、潜在的に保険需要を見込める分野を経営戦略の上で重要視していること、②ニッチ市場での事業活動を通じて、企業規模の成長を図ることが3社の目標となることが予想されるが、収益性を見込んだ他の保険会社(企業規模の大きい、あるいは資本が十分にある外資系保険会社)による参入が将来の課題であろう、などの報告があった。

3.報告と討議「海外の協同組合保険に関する研究について」

 今後の海外の協同組合保険の研究を進めていくにあたって、研究会の進め方や視点などをについて、岡田先生から提起があり、意見交換を行った。