研究活動

常設研究会 ― 非営利法制度研究会 第14回報告 ―

○ 開催日時
2013年9月30日(月) 18:00~20:00
○ 開催会場
プラザエフ5階 会議室
○ 参 加 者
14名 (委員8名、オブザーバー5名、事務局1名)
テーマ

 高瀬雅男氏(福島大学教授)
 「独禁法と協同組合適用除外をめぐる諸問題」

概要

 高瀬雅男氏(福島大学教授)より、「独禁法と協同組合適用除外をめぐる諸問題」というタイトルの報告を頂いた。近年の日本においては、合併や事業連合の増加を通じた協同組合の規模が拡大傾向にあり、また独占禁止法も改正を通じて強化されてきている。また新自由主義的政策(事前規制から事後チェック)の流れと協同組合への独禁法適用除外見直しの動きという現状を背景に、施政者、協同組合の双方に独禁法の適用除外の根本的な考え方を理解することが必要との指摘をされた。過去5~600年間の英国と米国における独禁法と協同組合への適用除外の歴史を振り返り、戦後日本に導入された独禁法の協同組合適用除外規定をめぐる解釈について学説を紹介、国内においてはこれまで、米国よりも広い解釈で協同組合に対し適用除外を認めてきたことの正当性の検証が必要であり、今後は米国の法解釈だけでなく、大陸欧州の例も参考にしていくべきではないかとの見通しを示された。