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研究活動

公益財団法人生協総合研究所 2022年度第5回公開研究会
健康になれる社会のしくみづくりに向けて

○ 開催日時
2022年9月28日(水)13:30~16:15
○ 開催形態
Zoomミーティングによるオンライン開催
オンデマンド配信あり
○ 参 加 者
116名
プログラムと報告者
講 演 ①
「ヘルスリテラシーのある社会づくりに向けて」
中山和弘(聖路加国際大学大学院 看護学研究科 教授)
講 演 ②
「健康格差と食生活~健康的な食生活を社会的に実現するために」
村山伸子(新潟県立大学 人間生活学部健康栄養学科 教授)
概要

 本公開研究会は、「人生100年時代における健康づくり研究会」が2021年3月に取りまとめた問題提起(日本の生協の今後の「健康づくり」の発展方向)をベースに、「ヘルスリテラシー」と「健康格差と食生活」の2つの視点から、人々が健康になるような「社会のしくみづくり」について考え合うことを目的に開催した企画です。

 前半は、聖路加国際大学大学院の中山教授に「ヘルスリテラシーのある社会づくりに向けて」と題して講演いただきました。ヘルスリテラシーの基本概念やヘルスリテラシーが諸外国と比べて低い日本の状況についての説明の後、情報の評価のスキル(「か・ち・も・な・い」)と意思決定のスキル(腑に「お・ち・た・か」)、シェアードディシジョンメイキングなど意思決定(自己決定)に焦点を当てた解説が続き、最後は、ヘルスリテラシーの向上のために互いに信頼しあって協力するような文化や風土を築き上げることが健康で充実した生活につながることを実感、ともに喜び合える機会(場)の必要性にも言及して講演全体をまとめていただきました。

 後半は、新潟県立大学の村山教授に「健康格差と食生活~健康的な食生活を社会的に実現するために」と題して講演いただきました。食生活・栄養の格差の研究の背景(子どもにフォーカスする合理性)と日本における子どもの貧困の状況についての解説の後、世帯の社会経済状態が子どもの食生活・栄養に及ぼす影響に係る研究結果の紹介、新型コロナウイルス感染症拡大が幼児や小中学生の栄養・食生活に及ぼす影響に係る調査結果の紹介が続き、最後は、すべての人を改善するポピュレーション対策や生活困窮者世帯のみへの(ハイリスク)対策など栄養・食生活格差対策についても説明いただきました。