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研究活動

公益財団法人生協総合研究所 2020年度第9回公開研究会
「労働者協同組合」を学ぶ(国際編)

○ 開催日時
2020年12月25日(金)14:00~17:00
○ 開催会場
主婦会館プラザエフ5階会議室及びZoom配信
○ 参加者
120名
プログラムと報告者
報告 ①
鈴木 岳(生協総合研究所)
「フランスから始まった労働者協同組合」
報告 ②
田中夏子(長野県高齢者生協理事長)
「イタリアの労働者協同組合~企業再生、社会的協同組合、コミュニティ協同組合を踏まえて~」
報告 ③
高橋 巌(日本大学教授)
「スペインの労働者協同組合」
報告 ④
丸山茂樹(ロバアト・オウエン協会理事)
「新たな韓国の労働者協同組合」
質疑応答
 
概要

 冒頭で拙所司会の鈴木から、労働者協同組合法の成立のなか、本企画は前回の「労働者協同組合を学習する」の国際編との開催趣旨が示された。その後、鈴木から労協運動が19世紀前半のフランスではじまり、ゴダンの実験やアルビガラスなど、さまざまな困難と経験を経て現在に至ることが紹介された。

 田中氏からは、南北格差の著しいイタリアにあって、北部の労協の強力さとともに雇用を守るWBOや排除の問題に抗する社会的協同組合、地域に根ざすコミュニティ協同組合などの多様な展開が紹介された。

 高橋氏からは、日本でもよく知られるモンドラゴン協同組合複合体ばかりでなく、カタルーニャなどにも多様な労協が存在し、かつ「ヨコ型組織構造」を持っていることが紹介された。

 丸山氏からは、韓国の労協がいまだ揺籃期にあること、しかし労協に近い組織として社会的連帯経済の範疇に入るものが少なくないこと、さらに2012年の協同組合基本法が紹介された。

 質疑ではウェビナー参加者のQ&A及び会場参加者の質問用紙で多数が出され、特に田中氏と高橋氏を中心に懇切な回答がなされた。拙所事務局長・茂垣達也の閉会あいさつで終了した。通信環境が不安定になり、来場者が一時聞こえなくなる状況も発生した。偶発的な支障は常にあることを今回も認識させられたが、大きな混乱はなく閉会した。

 前回の「労働者協同組合を学習する」及び今回の各報告者には、『生活協同組合研究』2021年4月号誌上において、質疑も踏まえた原稿をご執筆をお願いした。