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研究活動

公益財団法人生協総合研究所 2020年度第3回公開研究会
「人生100年時代の老後資金と資産運用 ―生協のライフプランアドバイスの課題を考える―」

○ 開催日時
2020年9月29日(火) 13:30~16:00
○ 開催会場
主婦会館プラザエフ5階会議室、及びZoom配信
○ 協賛
全国労働者共済生活協同組合連合会
日本コープ共済生活協同組合連合会
○ 参加者
215名
プログラムと報告者

講演
神戸孝 氏(FPアソシエイツ&コンサルティング株式会社代表)
「人生100年時代の老後資金と資産運用-生協のライフプランアドバイスの課題を考える」
実践報告①
松岡憲昭 氏(労働金庫連合会営業推進部部長代理)
「人生100年時代をサポートする労働金庫の資産形成」
実践報告②
青山雅恵 氏(NPO法人 ワーカーズ・コレクティブFPの会理事長)
「人生100年時代を見据えた私たちのLPA活動」
概要

 日本は超高齢社会に向かって進んでおり金融庁の報告書「高齢社会における資産形成・管理」は「老後2000万円問題」として論議を呼びました。このような環境の中で老後資金と資産運用について知見を深め、組合員のライフプランニングに対する生協への期待や課題を考えることを目的に開催しました。
 神戸氏の講演では、2000年以降日本社会における国・企業・個人の関係が構造的に変化したこと、長寿化が進行する一方で、雇用制度や公的年金制度に頼る将来の収入の先行きが不安になっていること、日本とアメリカの個人金融資産残高と資産構成比に違いがあることなど、社会的状況の説明が行われた。それを受けて、最低限身に付けるべき金融リテラシー、貯蓄額の世帯数分布、退職後の必要資金と公的年金・自己資金、長期分散投資を行う必要性とメリット、積み立て投資による資産推移シミュレーション等、ライフプラン・アドバイスの必要性と進め方について話がされました。
 松岡氏からは、ライフステージに応じた多様な金融商品の提供.退職後の資金を備える必要性、iDeCo・つみたてNISAによる資産形成、生協組合員の労金利用の増加等について報告がされました。
 青山氏からは1990年代後半の設立時からのFPの会の取り組み経過、生活クラブからの業務委託による運営、12の定番講座と個人相談の概要、相続・エンディング等の講座テーマの変遷等について報告がされました。
 質疑では「個人が適切な投資をするためのガイドラインが作られるべきではないか」「退職してから新たに資産運用を開始することは勧められるか」「老後2000万円が必要という報告書は世帯年収500円を前提としているが実際には様々な世帯の収支構造が存在するのではないか」等の質問があり回答をしていただきました。