公益財団法人生協総合研究所 2017年度第8回公開研究会
女性と子どもの貧困 ~地域と生協で支援できること~
- ○ 開催日時
- 2018年2月28日(水)13:30~16:30
- ○ 開催会場
- ウインクあいち 中会議室B 903
- ○ 共催
- 地域と協同の研究センター
- ○ 参加者
- 61名
プログラムと報告者
- 報告①
- 「女性と子どもの貧困 ~離婚の増加とシングルマザーのくらし」
赤石千衣子(しんぐるまざあずふぉーらむ代表) - 報告②
- 「子どもに対する貧困政策の国際比較 ~日本とイギリスから」
中嶋哲彦(名古屋大学教授) - コメント
- 向井 忍(地域と協同の研究センター)
地域の事例を集めてワークショップとディスカッション 近本聡子(生協総合研究所)
概要
しんぐるまざあずふぉーらむ代表の赤石千衣子氏の報告からは、シングルマザーの生活や就労状況の厳しさの現状が伝えられた。「子ども食堂があっても子どもの貧困の解決にはならない」という現場からの発言は大変に重みがあり、「個別に対応するにはファミリーサポートに登録して、一対一での対応を日常的にするほうが支援になる」「市町村にファミリーサポート利用の減免措置が普及するよう働きかけて欲しい」という内容であった。
続いて名古屋大学教授の中嶋哲彦氏は、日本の貧困率の出し方とEUの出し方の違いをグラフを用いてわかりやすく説明され、日本は相対的貧困率が高いだけでなく、最貧層の所得水準が低く、経済的困窮が深刻であることを解説された。
これらの報告を受け、地域と協同の研究センターの向井忍氏からは、子ども食堂の活動は広がっているが、地域で関係性を構築する活動は必要であるというコメントをいただいた。
最後に「地域の事例を集めてワークショップとディスカッション」では、今回の公開研究会に参加した目的、心に残った主張や視点、聞きたいことや深めたいことを出してもらい、報告者からヒントや回答、考える視点などをいただいた。