テーマ:「保育における親主体の協同とは
-福祉国家研究の世界的リーダー スウェーデン:V.ペストフ氏を迎えて-」
(東京会場)
- ○ 開催日時
- 2013年5月10日(金) 13:30~16:00
- ○ 開催会場
- 立教大学 池袋キャンパス10号館X301教室
- ○ 参 加 者
- 60名
プログラムと報告者
- 座長解題
- 池本美香((株)日本総合研究所 調査部 生協総合研究所「保育における親協同」研究会座長)
- 講演(英語,逐次通訳)
- V・ペストフ(スウェーデン エルスタ・シェーンダル大学市民社会研究所 客員教授)
「欧州で満足度の高い親たちによる保育の協同
-親協同は共同生産による価値を創造している-」
概要
今回の公開研究会では、公益財団法人 生協総合研究所主宰の保育における親協同研究会企画(座長 (株)日本総研・池本美香 研究統括 生協総研・近本聡子)による講演および議論の場を提供した。スウェーデンのヴィクトール・ペストフ博士による「保育における親主体の協同とは」というタイトルでの講演を中心に、共同生産概念や、市民参画について保育所をめぐる議論となった。今回の研究会は大阪大学の斉藤弥生研究室(科研費による招聘)、日本協同組合学会(特に国際関係担当理事の立教大学北島健一氏)の共催をいただいて立教大学にて開催となった。
座長解題では、池本氏より、今後小さい子どもをもつ女性も働くようになると、日本では120万人の保育所不足が発生する予想で、2015年からの子育て新制度では株式会社も自由に保育所市場に参入する可能性があり、協同組合という方式や親の参画を保障する道をさぐりたいと、提起された。また、ペストフ氏からは日本の女性が平均週50時間も働いているのは信じられない、子育てしたり、保育に参画したりする時間はないのではないか、という感想を随所に織り交ぜながら、協同組合や第三セクターが、もっと公共領域シェアをもつ社会を構想するべきではないかという政策ヴィジョンが示された。参加者60名となり、講演後にも活発な質問意見が提出された。これは総研レポートにまとめられる予定である。