理事長挨拶
理事長 中嶋 康博
生協総合研究所は、2020年6月に2030ビジョンおよび第9次中期計画を策定・公表いたしました。これまで、2014年に定めた2025ビジョンをもとに活動を続けて、着実に成果を積み重ねてきましたが、日本生協連をはじめ多くの生協が、持続可能な開発目標(SDGs)の考え方をベースとしながら生協がめざす2030年ビジョンを検討し決定したことを踏まえて、当研究所もビジョンを改訂することになりました。目標とする年は5年延長されただけですが、しかしこの数年の間で劇的に変化した社会の認識と世界的行動の潮流を反映させた結果、ビジョンは大きく様変わりしております。
新たなビジョンはこのホームページ上に掲載しておりますのでご覧ください。そこでは私たちが考える社会の課題をより明確にしました。SDGsに関連した持続可能な社会の構築はもちろんのこと、少子高齢・人口減少社会に係わる諸問題に真正面から向き合い、その対策の出口として地域共生社会の実現を目指します。そしてそれに向けて、生協を含む市民社会セクターが果たす役割を探求し、関連する情報を総合的に収集・蓄積し、社会に発信する所存です。
2019年は生協総研創立30年の節目の年でした。これまでの活動を継続しながら、以上のことを踏まえて新たな取り組みを準備する一年となりました。ただ、2020年が明けてすぐに、新型コロナウイルスの感染が国内外で拡大し、ウィズコロナ、ポストコロナ社会に向けた課題が登場しました。このことは第9次中期計画に組み入れております。このような時代にこそ果たすべき生協の役割を改めて研究し続けてまいります。