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刊行物情報

生活協同組合研究 2013年3月号 Vol.446

特集:全国生協組合員意識調査から見えること

 全国生協組合員意識調査は,3年ごとに実施しており,今回の調査は,2009年以来のものである。大きく変化する社会の中で,生協組合員の構成,くらし・購買に対する意識・行動,生協の事業・活動に対する評価を明らかにし,生協の政策検討・決定に参考となる情報を提供することを目的にしている(1994年から3年毎に実施し,今回7回目)。

 本特集では,今回の調査から,現在の組合員の特徴や組合員のくらしや意識の変化をどう見たらいいのか,「東日本大震災後の生協組合員のくらしの変化と今日の生協-全国生協組合員意識調査を読み解く-」をテーマに昨年12月東京,今年1月福岡,仙台の3カ所で開かれた公開研究会の報告をまとめたものである。

 まず,九州・福岡での公開研究会から「生協をとりまく経済環境とニーズに対応できる柔構造組織づくり」をテーマに若林靖永氏(京都大学大学院経済学研究科教授)の特別報告を取り上げた。この間の人口構成の変化や消費社会の大きな変化の中で,「2012年度全国生協組合員意識調査の結果をどう読むべきか」,「生協のマネジメントはどう変わるべきか」,そして,その変化に対応するために生協にはどのような組織づくりが求められるのかを報告いただいた。

 続いて,三谷和央氏(日本生協連)から調査全体にわたっての特徴とくらしの変化について,①組合員のプロフィール(年齢,家族構成など),②震災後のくらしの変化,③ふだんのくらしの変化,④生協事業の利用の変化,⑤生協に期待することを重点に今回の調査の全体像をまとめていただいた。

 さらに,会員生協から米田敬太朗氏(コープさっぽろ)と千葉徹氏(みやぎ生協)の二つの報告を取り上げた。前者は「格差社会の中の北海道購買動向」と題して,北海道の苛烈な小売業競争の中で,さまざまな角度からのデータ分析・活用による価格政策,商品展開とプロモーション,販促対策について,POS情報と組合員意識をリンクさせた分析ができている。後者は,みやぎ生協と全国組合員意識調査との比較で特徴的な項目が報告され,サンネット事業連合(6生協)が独自に行った個別聞き取り調査を紹介いただいた。最後に公開研究会で行われたパネルディスカッションや質疑,意見交換,交流の概要を近本聡子研究員がまとめた。

 なお,FPの内藤眞弓氏に「過去の延長線上にない新たな時代の家計運営」という論考をいただいた。この間のくらしの変化を知る材料の一つとして大いに参考になる。各研究員の関連記事も合わせてご覧ください。

 今回の調査で,家計の状況はより一層厳しくなっており,食品の安全性だけでなく,利便性や価格に対しても期待が高まっていることがわかる。今後,会員生協や事業連帯組織の中期計画や事業計画に生かすため,こうした組合員の変化にどのように応えていくか,生協の事業と活動の革新をどのように進めていくのか,真剣な検討が求められる。

(研究員・松本 進)

主な執筆者:樋口恵子,若林靖永,三谷和央,米田敬太朗,千葉 徹,近本聡子,内藤眞弓,鈴木 岳,大津荘一

目次

巻頭言
「買い物」という生の快楽 組合員の生きる喜びを支える生協(樋口恵子)
特集 全国生協組合員意識調査から見えること
生協をとりまく経済環境とニーズに対応できる柔構造組織づくり(若林靖永)
2012年度全国生協組合員意識調査調査概要について(三谷和央)
格差社会の中の北海道購買動向──コープさっぽろマーケティング室の取り組み──(米田敬太朗)
2012年度全国組合員意識調査から(千葉 徹)
第5回公開研究会(福岡会場)でのディスカッションノート((編集)近本聡子)
過去の延長線上にない新たな時代の家計運営(内藤眞弓)
生計と節約のあり方を提案する一般書のアンソロジー(鈴木 岳)
コラム イタリア生協連(ANCC),年次経済分析報告書の修正版を発行「消費と流通 2012年度版」(大津荘一)
支援活動から見えてきたもの⑦
フードバンクによる被災地支援の現状と課題(髙橋陽佑)
残しておきたい協同のことば 第24回
ファン・B・フスト(鈴木 岳)
本誌特集を読んで
(喜多裕彦,石原慎士・李 東勲)
新刊紹介
野原一仁 著『近代協同組合成立の研究日本における「ロッチディル」共立商社運動の軌跡』(井内智子)
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