第7回全国研究集会
テーマ 生協におけるコーポレート・ガバナンスとマネジメント:「社会システムとしての生協」に視点をおいて
開催日 1997年11月28日(金)13:00〜29日(土)15:00
開催場所 東京電機大学7号館1階 大教室7102ほか4教室
趣旨 現在は、人類が持続可能な社会に移行すべき大転換の時代ですが、同時に、ボーダーレス化、大競争、規制緩和、景気停滞などもあって、非常に厳しい環境となっています。

加えて、生協陣営にとっては、急速に成長してきた時代に解決しておくべきだった内部的諸問題も噴出してきて、困難な時代となっております。

このような時期に開催される今年度の研究集会は、そうした客観的条件・主体的条件のもとで、生協がその社会的役割を果たすために、いかなる変革をとげなければならないかを議論する場にしたいと考えました。それも組合員との関連で内向きに、弱点をえぐりだすことに留まらないで、ステークホルダー(利害関係者)や社会との関連を積極的に作り上げていく中で,生協運動の持つ新しい価値を自覚し、新たな統治能力をもつ主体を生み出すことに貢献できる集会にしたいと思います。つまり、「社会システムとしての生協の事業システム」を構築するという視野で、活発な議論を展開することを目指しています。

また、論議の形式として、第2セッションでは、6つの分科会に分けて,3つのミニレポート・1〜2の関連する専門家のレポートを配置し、論議が十分に深まるように設計したことも今年度の新しい試みとなっています。

生協トップ幹部層ばかりでなく、組合員、職員、労組員、学者、研究者の人々の積極的なご参加をお待ちします。"

プログラム 第1セッション パネルディスカッション 生協におけるコーポレート・ガバナンスの課題
28日   司会 田井 修司(立命館大学教授)
パネリスト 川口 清史(立命館大学教授)、津田 直則(桃山学院大学教授)、大場 俊介(日本経済新聞記者)、内舘 晟(日生協専務理事)
第2セッション 分科会 生協マネジメントの当面する課題
A1 トップマネジメントの主要課題
座長・宮坂 富之助
(早稲田大学教授、総研常任理事)
1 山本 邦雄
(おおさかパルコープ理事長)
おおさかパルコープの経験とこれからの重点課題
2 赤松 光
(コープとうきょう理事)
生協におけるトップマネジメントの課題
3 石川 祐司
(さいたまコープ専務理事)
さいたまコープでの実践
4 川口 清史
(立命館大学教授)
社会的システムとしての生協に問われるマネジメント
A2 事業連帯と単協機能
座長・岡安 喜三郎
(大学生教練専務理事、総研常任理事)
1 池上 武
(サンネット専務理事)
コープ東北サンネット事業連合の運営と当面する課題
2 太田 朝昭
(首都圏コープ事業連合専務理事)
競合に打ち勝つ商品システムをどう作るか、単協との役割分担
3 浅田 克己
(コープこうべ常任理事)
Kネットにおける連帯と商品づくり店づくり
4 田井 修司
(立命館大学教授)
協創のネットワーク:グループ経営・事業連帯と地域深耕
5 田代 洋一
(横浜国立大学教授)
事業連合と単協のあるべき関係
A3 ミドルマネジメントの役割強化
座長・兵藤 サ
(埼玉大学教授、総研理事)
1 渡辺 義幸
(ちばコープ商品部食品チーフ)
声に応える商品部の業務
2 菅原 克行
(みやぎ生協店舗事業部課長)
店長主導型の店つくり
3 畑 睦生
(コープこうべ龍野店店長)
限界が動く
4 麻生 幸
(千葉商科大学教授)
いかにして戦略マネジャーになるか
29日 B1 社会的存在としての生協
座長・高橋 晴雄
(ちばコープ理事長、総研常任理事)
1 隈部 貴裕
(コープかながわ日限山店店長)
日限山地域に日限山店あり
2 深澤 啓子
(コープしずおか”夢コープ”理事長)
福祉助け合い“夢コープ”の活動と生協の役割の広がり
3 桑田 富夫
(生協労連副委員長)
生協における労働組合の社会的役割と課題
4 前田 重朗
(中央大学教授)
これからの流通政策を考える:90年代のイギリスにおける都市計画と小売開発
5 樋口 兼次
(白鴎大学教授)
これからの「まちづくり」と生協の役割
B2 今後に向けた経営の体質改善
座長・岡本 好廣
(総研常任顧問)
1 有吉 政博
(コープやまぐち専務理事)
店舗売却の経験と新たな飛躍をめざして組織体質の改革への問題意識
2 吉永 紀明
(おかやまコープ理事長)
おかやまコープにおける投資バランスについて
3 青木 博範
(大分県民生協常務理事)
基盤強化のために内部留保の充実を
4 川口 俊夫
(日生協事業支援本部長)
生協陣営の到達点
B3 これからの事業展開と商品力強化
座長・藤岡 武義
(総研専務理事)
1 藤川 武夫
(福井県民生協専務理事)
共同購入事業の持続的発展に向けて
2 金山 昌嗣
(大学生協京都事業連合常務理事)
インターネットと生協事業
3 熊谷 純一
(コープあいづ専務理事)
競争に強く組合員の食生活を豊かにする生協らしい店舗
4 中島 紀一
(鯉渕学園教授)
生鮮食品・コープ商品強化の視点
報告 生活協同組合研究 1998年3月号
参考:総研レポートNo.16 ヨーロッパ生協におけるコーポレート・ガバナンス

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