地域生協経営研究会
 

2007年10月〜

1.研究会の主旨・目的

 小売り業界の再編や生協法の改正などにより、競争関係がより強くなって、地域生協における経営がこれまで以上に厳しくなることが予測される。また団塊世代の世代交代によって、組合員や職員の生協に対する関わり方も変化する。

 そうした環境変化の中で、2002年4月から10月まで「生活協同組合研究」誌に連載したシリーズ「生協経営を考える」で提起した各論は、その後の変化をふまえ他の項目を含めてさらに膨らませることが求められている。

 このためこれからの生協経営の戦略に関わる各論について、大切にしなければならない視点を整理し、わが国における21世紀の地域生協の経営に貢献する。

議論の項目

<総論>

(1)21世紀における生協のあり方 ―社会の変化と生協の存在意義─

(2)組合員参加のあり方 ─組合員数増加と生協運営─

(3)生協法改正と地域生協の戦略 ─生協の位置づけと今後の課題─

(4)生協の連帯活動 ─事業連合、日生協、共同開発など─

(5)生協の社会的責任経営 ─コンプライアンス、ガバナンス、地球環境保全など─

(6)生協の財務 ─自己資本、会計基準など─

(7)生協の人材育成 ─人材教育、人事制度など─

<各論>

(8)SCMとロジスティクス ─SCシステム、ロジスティクス、MDなど─

(9)共同購入事業 ─班配、個配、ECなど─

(10)店舗事業 ─問題点、克服策など─

(11)共済事業 ─保障事業の中での共済、兼業禁止への対応など─

(12)福祉事業 ─介護事業、子育て支援、チャイルド・ケアーなど─

<補論>

地域生協幹部への座長インタビュー(対談)

(候補)こうべ、さっぽろ、みやぎ、さいたま、東京マイコープ



座長:大石 芳裕(明治大学経営学部教授)
委員:番場 博之(千葉商科大学商経学部教授)
    山縣 宏寿(明治大学大学院生) 
    矢野 和博(日生協専務理事)
    佐藤利昭(さいたまコープ理事長)
    中村 洋(東京マイコープ専務理事)
    木下長義(コープかながわ専務理事)
事務局:西村 一郎(生協総合研究所 研究員)
    林 薫平(生協総合研究所 客員研究員)









第1回
2007/10/24

1.自己紹介
2.日生協、コープネット・さいたまコープ、コープかながわの紹介
3.当研究会の課題と進め方:大石
4.次回以降の研究会の進め方、日程、その

日生協、コープネット、さいたまコープ、コープかながわの紹介

日生協(矢野):07年度総会議案書とCSR報告書を資料にして、主に2010ビジョン中心心に報告があった。店舗事業が毎年200億円の赤字となっており、対策が急務。

コープネット、さいたまコープ(佐藤):事業を紹介しているDVDを鑑賞。「さいたま」と「とうきょう」で06年度の店舗事業は黒字となった。

コープかながわ(木下):200名近い退職で損益は一時的に改善しているが店舗事業は苦戦。ネットとの連帯を2010年に予定し準備をすすめている。

当研究会の課題と進め方:大石

地域生協における経営戦略を1年間研究・議論し、成果は単行本にする。そのための12項目を提示した。議論の結果、総論からでなく、店舗事業の各論から入り、店舗事業を黒字化するための経営戦略で他の項目もつなげることにした。
第2回
2007/11/15
1.全国の生協における店舗事業の現状について 西村
2.地域生協店舗の事業構造改革について 矢野
3.次回以降の研究会の進め方、日程、その他

「全国の生協における店舗事業の現状について」(西村)では、2005年度と2006年度の実績に基づき、現状と問題点について報告した。供給高は1998年をピークに低下傾向、経常剰余率は△2%前後で推移。進んだ企業より遅れているのは、GPRと労働生産性の低さや、逆に人件費率と本部管理費が高いこと。閉店基準は7割であるが、それに沿って執行されているか不明。

「地域生協店舗の事業構造改革について」(矢野)では、単協によって状況が異なり、対策もタイプ別に講じる必要があること。また赤字構造の要因では、(1)業態戦略のブレと弱点、(2)営業力や供給高不足、(3)高コスト構造、(4)閉店の困難性があり、店舗の基本戦略と検討課題では、(1)独自のマネジメント、(2)差別化と同質化競争、(3)SM,SSM路線、(4)チェーン化路線、(5)小型店の合理化、(6)営業力とコスト削減の総合的努力、(7)閉店基準、(8)事業連帯と店舗戦略などについて報告があった。

議論の結果、生協の店舗事業における一般性から(1)オペレーション、(2)商品調達、(3)高コスト体質、(4)共同購入との協働、(5)連帯、また特殊性として(1)タイプ別に店の位置づけ、(2)なぜ実践できないか、(3)開店と閉店基準、(4)情報システムを今後解明することにした。
第3回
2007/12/20
1.生協の本部経費について
2.店舗オペレーションの改革に向けて
3.次回以降の研究会の進め方、日程、その他

「生協の本部経費について」
本部経費率は、生協の平均で3,28%(さっぽろ1.7に対しユーコープ事業連合は5.3)に対し、セルフサービス協会では2.76%と開きがある。新たな連帯を強めているところは二重構造になっている点と、生協独自では組合員活動支援や商品検査センターなどで一般より額が大きくなっている。

「店舗オペレーションの改革に向けて」
労働生産性は、ヨークベニマル702万円やヤオコー884万円に対し、生協では455万円〜657万円と低い。生協の低い要因としては、業態としての基本やトータルシステム設計ができてなく、価値基準がぶれていること、発注・作業サポートとSCMが弱く、あるべき売場とサービスレベルと作業の明示が不充分である。
第4回
2008/01/23
1.生協の本部経費について(2)
2.商品調達について
3.次回以降の研究会の進め方、日程、その他

「生協の本部経費について(2)」
組合員活動に関わる費用は供給対比で、さいたまコープで8カ所のプラザ関連費を含めて0.7%、コープかながわは0.5%となっている。しかし、計上する科目がまちまちで、数値だけを比較して議論することは難しい。本部経費全体についても同じであり、どこにどのようなメスを入れるのか引き続き議論する必要がある。

「商品調達について」
コープネットとユーコープの関連する政策の紹介のあと、矢野専務より「店舗事業と商品調達の課題」として以下の項目について問題提起があった。[1]商品調達の基本方針、[2]産直の考え方、[3]コープ商品開発の課題、[4]問屋政策、[5]オペレーションライン。

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