知の市場

第4回講義概要「食の安全・安心」

○ 開催日時
2018年5月2日(水) 15:00~16:30
○ 開催会場
大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ

早川 敏幸(日本生活協同組合連合会 品質保証本部 安全政策推進室)
 「食の安全・安心」

概要

 第4回講義の講師は、日本生活協同組合連合会品質保証本部安全政策推進室の早川さんです。学生たちに今回の講義についてききました。

受講生の声

Q生活協同組合(協同組合)のどのようなところに興味や関心をもちましたか?Aさん食品添加物や農薬、遺伝子組み換えの農作物などから、食品に含まれる危害要因によって人の健康に害を及ぼす可能性がある場合にその発生を防止し、またそのリスクを低減させるための考えとして「リスクアナリシス」というものがあるということに興味を持ちました。Bさん生協は私たちの暮らしをサポートしてくれているだけではなく、もっと具体的な食べ物の「安全・安心」にも気をつかってくれているというところに関心を持ちました。Cさん品質のよい農作物を効率よく安定的に生産するために使用されている農薬は、消費者にとっては不安材料となっている。消費者自身が農薬を使用する目的や安全性などを知る必要があると思いました。Q今回の講義のポイントは、どこにあったと思いますか?Dさん食生活における安全性に重点を置いた講義でした。人々がどのような点に不安を感じているのかということや、では何で農薬や食品添加物を使っているのかということがわかりました。また、遺伝子組み換え作物や農薬、食品添加物といった食品の生産と流通を助ける技術と食品の安全性をどう両立させたら良いのかというにことにも関心を持ちました。事前に様々な調査をすることによって健康被害を未然に防ぐということが大事だと思いました。Eさん安全と安心、言葉としては似ているけれど、意味のちがいがあるということ。安全ではあるけれど安心はできないということがあるということが印象深かった。毎日食べているバナナが品種改良によってできたものであることも初めて知りました。食べやすい形状、たくさんとれる形状に変えることができるなんてすごいことだと思いました。Fさんこの講義で「リスクアナリシス」という言葉を初めて知りました。リスクを評価し、リスク管理が行われた上で、リスクコミュニケーションが構成されているということを頭に入れておきたい。このリスクアナリシスが現在の食品の安全確保に関する最も重要なキーワードだと思いました。Q今回の講義や生活協同組合(協同組合)に対する意見・感想がありますか?Gさん食の安全に関して不安に思われていることがこんなに多くあるのだと思いました。なかでも一番多いのが食品添加物に関する不安であり、普段自分が何気なく食べているものにも添加物が含まれているものが多くあるので、これからそれらを食べるときに意識してしまう部分もやはりあると思いました。また、残留農薬に対しての不安も多いが、日本の農業の生産効率や労働環境などを考えると農薬を一切使わないということが難しいのだなと思いました。しかし、使用ルールを守ることによって食の安全が守られているということを認識することができました。Hさん安全とは、科学や統計で確認できるものであり、安心や不安とは、個人の心情で決まるが、安全でない限り安心はしないということに共感しました。食の安全で考えられることは人によって様々なので、できるだけ多くの人に安心して食を提供するためには、調査や統計を重ねて安全なものを見つけていかなければならないと思いました。健康への影響に気をつけるべきものの調査では、専門家と消費者とで重視する項目が異なっていることがわかり、自分では安全だと思っていたことが本当は危険であるなど、日常生活で意識的にリスクを予防する行動をできるだけ取りたいと思いました。Iさん食品は私たちの生活に欠かせない大切なものです。私が就職活動を始めるにあたって一番携わりたいと思ったのは食品業界でした。特に食品ロスという問題について改善しつつ働きたいと考えていましたが、食品にはまだまだ多くの問題点があることをこの講義で改めて理解することができました。日本人が食に対する安全性を求めている点は自分が小さい時の親との買い物から現在の就活にいたるまでに多くをみてきました。自分がコンビニでバイトする際にも、食べ物の期限は社員のかたから多く言われました。また、お客さんからも多くの質問をされたのを覚えています。「食」の安全性への考えが高い日本で、農薬以外にも品種改良などの技術が安定した収量や品質を高めている点にとても興味が高まりました。