知の市場

第2回講義概要「変わる大学生活」

○ 開催日時
2018年4月18日(水) 15:00~16:30
○ 開催会場
大東文化大学 板橋キャンパス(高島平)
講師とテーマ

 毎田 伸一(全国大学生活協同組合連合会 専務理事)
 「変わる大学生活」

概要

 第2回講義から各論に入りました。講師は本学にもある大学生協の連合会である全国大学生活協同組合連合会の毎田さんです。大学生協は、学生の意識と行動調査を長年続けています。大学生の生活はどう変わってきたのか。大学や大学生活の変化に対応して大学生協が大学生活を充実したものにするためにどのような取り組みを行っているのか。常に学生に寄り添い学生と共に歩んできた大学生協について講義をしていただきました。学生たちに今回の講義についてききました。

受講生の声

生活協同組合(協同組合)のどのようなところに興味や関心をもちましたか?Aさん現代の大学生活の諸問題のなかで「生活費」についてとても関心を持ちました。私は一人暮らしをしていて、仕送りなしでアルバイトをたくさんして生活費を稼いでいます。今日の講義で私のような学生が年々増加していることと、それに対して大学生協がいろいろな対策に取り組んでいることを知りました。Bさん本を読まなくなった学生を減らすために読書マラソンの取り組みをしているということが本好きな私にとってはとてもうれしく思いました。他にも電子教科書やパソコンの講習会といった便利な取り組みをしているところは生協ならではだと思いました。Cさん大学生協では、食堂をよく使っていますが、100円朝食の取り組みやタイのケシ畑をホウレン草畑に変えた話を初めて知りました。おかずの中でホウレン草の料理はよく見かけたし、よく食べました。「ワイワイカレー」が学生が考案したメニューだとは知らず、面白いなと思いました。今回の講義のポイントは、どこにあったと思いますか?Dさん大学生の生活の変化をグラフと数字で知ることができました。私の親世代とは大学生活に対する意識や重点が変わってきている。私自身も将来の目標を明確に決められなかったため大学生になったというのが理由でした。大学生活での新しい出会いや一人暮らしをする、自立するという面では、現時点でとても充実しています。しかし、読書の時間の減少は高校までよりも確実に減りました。大学に入ったからには、いかに生活を豊かにするかが大切だと感じました。Eさん現代の大学生は、奨学金を借りている人が多く、アルバイト収入も増加していて貯金をする人も増えている。貯金をするために食費を節約する人もいるが、食事はとても重要。大学生協は食事の大切さや自分で栄養管理ができるように100円朝食や学食パスなどの取り組みをしている。Fさん大学生協は、対象を大学生に絞って、大学生のために大学生により良いサービスを届けるために新しい取り組みをしている。どんどん変わっていく大学生の生活に、一般企業や他の団体では難しい大学生の「生の声」を聞いて取り組みを考えている。今回の講義や生活協同組合(協同組合)に対する意見・感想がありますか?Gさん大学生活についてのアンケートにはよくこたえるが、その結果をデータで見るという経験が、これまでありそうでいて実はあまりなかった。しかし今日、全体のデータを見渡すことができ、過去と現在を比較すると同時に、自分と他者とを比較することができた。個人的に“大学生活の重点”アンケートに惹かれた。「豊かな人間関係」を望む若者が1990年の24.1%から2017年には12%に減ってしまった。確かに大学に何を求めるか?と周囲に聞いたとき、最も多い意見が「就活のための資格」と答える人が多い。大学はいろいろな人に出合い、たくさんの刺激を受ける場所ではなくなって、大卒という肩書を手に入れるための手段になってしまったのだろうか。大学4年間の時間、高い授業料を払って受ける授業に今の学生たちはどんな価値観を持っているのか。様々なことを考えさせられる授業だった。私自身のこれから先の学生生活にも影響が大きい内容でした。Hさん奨学金に対しては、利子が高くて社会人になった瞬間から「借金かあ」と気持ちが重くてすごく嫌だなあと思っていましたが、昔に比べて借りている人がこんなに増加していることは知りませんでした。読書時間ゼロについてはたしかにそうだと思いました。読みたい本はあってもお金を出して買うことはなかなかないし、わざわざ図書館で手続きするのも面倒だと思ってしまうので、自分の中での読書の優先順位が低いんだと思いました。DVDを借りることはなんてことないのに、どうして本は借りないんだろうと疑問に思ったので、本を読みたいと思いました。タイのケシ畑が麻薬の原料だとは知らなくて、それをホウレン草畑にした話は、素晴らしく素敵だなあと思いました。Iさん大学生活3年の中で生協を利用することは飯とコンビニだけだった。東松山キャンパスでは“朝飯200円”を良く利用していたが、本の取り組みであったり、パソコン講習会など、参加してなかったし、知らなかった。もっとアンテナを立てて、多くの取り組みに参加すればよかったと思う。