知の市場

○ 開催日時
2014年12月16日(火) 14:00~15:30
○ 開催会場
プラザエフ5階 会議室
講師とテーマ

 天野 晴元氏(日本生活協同組合連合会 国際部長)
 「世界の協同組合」

概要

 第10回「知の市場」は、日本生協連国際部長の天野晴元氏が、「世界の協同組合」をテーマに、多様な協同組合がいろいろな事業・活動をしている実例を交えながら解説した。

 世界中に10億人の協同組合の組合員がおり、2.5億人が協同組合にかかわって仕事をしている。また、世界26か国の大手協同組合300の事業高は約2.2兆USドルにのぼり、インド、オーストラリア、韓国などのGDPより大きく、経済的に大きな存在になっている。

 ただ、協同組合の位置づけは国によって異なり、憲法の中に協同組合を規定している国や協同組合省という政府機関を設けている所もある。日本の協同組合は生協、農協などで所管省庁や法律がバラバラなうえ、協同組合を新たにつくりにくい法制度になっている。

 経済活動も含め、大きな役割を果たしている協同組合の重要性に光を当てるために2012年が国連の国際協同組合年に定められ、各国政府に協同組合への認知を深め、協同組合の成長と安定のために法律の整備などを呼びかけたことや、ICAが2020年に向けて作成したブループリントの内容なども紹介された。天野氏は、経済のグローバル化が進み、格差も拡大する中で、多様なよりよい社会をつくるために、協同組合が自由な発想でより積極的な役割を果たしていく必要性を強調した。