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刊行物情報

生活協同組合研究 2016年5月号 Vol.484

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特集 : 食生活からの健康づくり──生協ならではの提案とは

 厚生労働省の「健康意識に関する調査」1)によれば,現在の幸福感を判断する際に重視する事項として,一番多くの人が挙げたのは「健康状況」(54.6%)で,「家計の状況(所得・消費)」(47.2%)や「家族関係」(46.8%)をも凌しのいでいる。さらに,健康について気をつけていることの最多は「食事・栄養に気を配っている」(69.2%)。他方,健康のために特に何も行っていない人に理由を問うと,19.8%が「何をどのようにやったらよいかわからない」とし,「忙しくて時間がない」(16.2%)などの他の理由を上回った。

 1つの調査結果からではあるが,以下の構図が推定される。人々が幸せを感じるためにもっとも重視するのは健康で,そのために一番気をつけているのは食事。傍らには,健康のために何をすべきか戸惑う人たちもいる。

 健康はまた,未曽有の速度で高齢化していく日本にとって,医療や介護の負担抑制につながる社会的テーマでもある。

 敷衍すれば,食を中心として事業を営む生協や,健康そのものを領域とする医療生協は,超高齢社会日本で人々の幸福を支える大切な任務を負っているともいえる。

 本特集では,健康をもたらす食生活とはどのようなものかをあらためて明らかにし,そのような食生活を組合員が実現し,継続していくうえで,生協だからこそできるはずの提案を探った。

 幸いにも,科学性はもとより実践経験も豊富な執筆陣からご尽力をいただくことができた。「根拠に基づく栄養学」で日本の疫学研究をリードする東京大学の佐々木氏,ライフステージ栄養学に基づく実践的な情報提供で生協組合員のファンも多い稲山氏,健康ビッグデータで「寿命革命」を目指す弘前大学COI の村下氏,食品の食塩相当量表示などの社会的成果を挙げている日本高血圧学会減塩委員会の安東氏。

 加えて,購買生協,大学生協,医療生協,および海外の実践事例を紹介した。

 日本人の食は「世界一健康的」ともいわれるが,克服すべき弱点も少なくない。食の改善は個人の心がけに任せて実現できるものではなく,生活丸ごとを視野に入れ,社会環境を整えることが不可欠だ。編集を通じ,この点についての認識を新たにした。

 各執筆者も期待を述べておられるように,生協は,健康づくりに独自の役割を果たせるはずの組織だ。その自覚と,提案力・実践力が試されている。

(松田 千恵)

 1)厚生労働省「健康意識に関する調査」:平成26年(2014年)2月実施。

主な執筆者:佐々木敏,稲山貴代,村下公一,安東克之,松田千恵,染谷忠彦,江本 淳,佐藤孝一

目次

巻頭言
地域社会づくりへの参加の4つの視点(和田寿昭)
特集 食生活からの健康づくり──生協ならではの提案とは
栄養健康リテラシーの時代──21世紀の「正しい食べ方・賢い消費者」のために──(佐々木敏)
食べることに関わる課題を地域で解決するために(稲山貴代)
健康ビッグデータで健康長寿社会の実現をめざす──疾患予兆発見と予防法開発に向けた弘前大学COI拠点のチャレンジ──(村下公一)
日本高血圧学会減塩委員会の取り組み(安東克之)
コラム1-1 「からだ健やかシリーズ」の好評で,健康提案へのニーズを実感──コープネット事業連合の実践から(松田千恵)
コラム1-2 すべては人々の健康のために(染谷忠彦)
コラム2 健康な食習慣の体得を促す大学生協の取り組み(松田千恵)
コラム3 医療福祉生協がとりくむ減塩運動「すこしお生活」(江本 淳)
コラム4 海外の小売業と生協の健康への取り組み(佐藤孝一)
海外情報
CO・OPフェアトレード生産農園限定 セイロン紅茶工場・農園訪問報告(西本有希)
時々再録
イオンの健康ポイントプログラムを見る(白水忠隆)
本誌特集を読んで(2016・3)
(武田真一・當具伸一)
新刊紹介
『自由と平和のための京大有志の会声明書』(梅田 誠)
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