研究活動

2011年度 第3回公開研究会 報告
イギリス・イタリアにおける社会的経済の動向と日本への示唆
-『社会的経済が拓く未来』出版記念講演-

○開催日時
2011年7月25日(月) 17:00~19:30
○開催会場
コーププラザ4F 第3・4会議室
○参加者
生協役職員、研究者等56名

プログラムと報告者

報告1 「政権交代後のイギリス政治と社会的経済」

今井貴子(成蹊大学法学部准教授)

報告2 「社会的経済におけるディセント・ワーク:日本とイタリアの経験を踏まえて 事業としての広がりとそこに関わる人たちの暮らし・仕事の質」

田中夏子(都留文科大学教授)

コメント「社会的経済は日本においてどのような未来を拓くか」

大沢真理(東京大学社会科学研究所教授)

概要

 「社会的経済研究会」(座長:大沢真理氏)の成果報告の一端として刊行された『社会的経済が拓く未来』(ミネルヴァ書房)の出版を記念し、著者を招いての研究会を企画した。今井貴子氏(成蹊大学)は「政権交代後のイギリス政治と社会的経済」をテーマに、イギリスにおける政権交代を跨いでの労働市場政策や社会的企業政策の変容を紹介、その中で社会的経済が果たすことのできる役割を指摘した。田中夏子氏(都留文科大学)は「社会的経済におけるディセント・ワーク」と題し、イタリアにおいて社会的経済が置かれている位置を歴史的かつ理論的に整理するとともに、そこでの働き方のあり方を日本との比較の中で検討した。大沢真理氏(東京大学)からは、税と社会保障の一体改革や「新しい公共」をめぐる日本での議論との接続を意識したコメントを頂いたのち、参加者から実践的な経験を踏まえた質疑応答がなされた。参加者56名。